「リンク」：自然と人間の絆を象徴するジュエリー

サロメ・ソルーリとサルヴィ・サミエイ・カシによる、環境と人間の関係性を表現したデザイン

「リンク」は、人間と自然、そして人間同士の関係を象徴するジュエリー。このデザインは、チェーンの一部が破壊されると全体が崩れるという概念を表現しており、人間が自然を破壊することの影響を示しています。

このリングは、チェーンのループを用いて宇宙を表現しています。一つのループが破壊されると、それが全体に影響を与えるという考え方を象徴しています。また、ユーザーはループを追加したり、取り除いたりすることで、新たな形を作り出すことができます。

デザインの特徴は、視点によって見え方が変わることです。シンプルながらも視覚的な要素を優先してデザインされており、チェーンは結束と絆の象徴として用いられています。リングの中心部分に複雑なループが配置され、シルバーのベース部分はミニマルな構造になっています。これにより、統一感と秩序、そして混沌という要素がバランス良く表現されています。

このプロジェクトは2020年に開始され、2021年に初のサンプルが完成しました。製作過程では、カット、形成、溶接の各工程がすべて手作業で行われました。リングのサイズは55で、寸法は2 x 3 x 1.5です。

このデザインは、2021年のA'ジュエリー、アイウェア、ウォッチデザイン賞でアイアン賞を受賞しました。この賞は、プロフェッショナルで産業的な要件を満たし、業界のベストプラクティスと優れた技術特性を統合した、実用的で革新的な創造物に授与されます。

「リンク」は、人間と自然、そして人間同士の絆を象徴するジュエリーとして、私たちが自然とどのような関係を築くべきかを問いかけています。このデザインを通じて、自然破壊の影響を理解し、共に生きることの重要性を再認識することが求められています。